時間によるお金の価値の違いを理解しなければ投資には絶対勝てない【投資の必須知識】

時間によるお金の価値の違いを理解しなければ投資には絶対勝てない【投資の必須知識】

 今のお金の価値と、将来のお金の価値が変わる事を理解していますか?おそらくあまり気にした事がない人がほとんどだと思います。このお金の価値についての知識を持つだけで貧困から抜け出せる確率を上げる事ができます。私はこの知識を得た為貧困層から抜け出せたと言っても過言では有りません。

 今回のこの記事を読む事で、預金の危険性やローンの危険性と投資の必要性を理解する事ができるようになります。

■目次

  1. お金の現在価値と将来価値
  2. お金の将来の価値が減る理由その1『金利』
  3. お金の将来の価値が減る理由その2『インフレ』
  4. 日本銀行が目指すインフレ率
  5. インフレ率を考慮した翌年の現在価値の計算方法
  6. インフレ率を考慮した50年後の現在価値の計算方法
  7. まとめ

【お金の現在価値と将来価値】

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 皆さんはお金の現在価値と将来価値という概念をご存知でしょうか。

 結論から話すと今のお金の価値と未来のお金の価値は全く変わってくるということです。

「現在価値」を理解する為には、まずはイメージしやすい「将来価値」について理解する必要があります。

 たとえば今、みなさんが100万円を持っているとします。1年後には、その100万円の価値はどれくらいになっていると思いますか?

 また10年後、20年後のお金の将来価値はどのくらいになっている事が予測されるでしょうか。今手元にあるお金は、将来どのくらいの価値になるのかと言う考え方が将来価値と現在価値の考え方です。

 具体的に考えていきます。

 例えばあなたはある人から無償で100万円をもらえるとします。それを『今』もらうか『10年後』もらうかを選べる場合、あなたはどちらを選ぶでしょうか?おそらく99%の人は『今』もらう事を選択するのではないでしょうか。これは10年後に100万円をもらうより、今100万円をもらう方が本能的に得をする、即ち価値が高いと感じているからこその選択です。これこそが今と将来のお金の現在価値と将来価値の違いという事です。

 このような事からも、現代社会を生きている私たちにとって、お金の価値は、現在に対し、未来になればなるほど小さくなっていく事が分かると思います。

 これを考慮して、自分の生活に当てはめて考えてみて下さい。例えば、あなたが100万円を貯めたとします。その100万円は行きたいところに旅行も行かず、好きな物を食べるのを我慢して必死に節約して貯めたお金だと思います。

 しかしこの必死に貯めた100万円をこれから何年も銀行預金においていた場合、その今預けている100万円の価値は年々減少していく事がほぼ間違い無く起こります。このお金の将来価値の減少は当然、銀行預金だけで起こる話ではなく、定期預金や貯蓄型積み立て保険にも起きます。余談にはなりますが、銀行や保険会社はこのお金の現在価値と将来価値の変化を巧みに利用する事で莫大な収益を上げるようなビジネスを行っているので、銀行や保険会社の金融商品を購入するときにはこの記事の内容を理解した上で購入するかの判断をする事をお勧めします。 

 結論としては、この通貨当局がお金の流通量を調整する管理通貨制度が続き、変動相場制が続く限り、時間が経てば経つほどお金の価値は減少していく事が想定できます。

管理通貨制度 – Wikipediaja.wikipedia.org 

 借金の重要性については過去に記事を書いていますので読んでみて下さい。

【お金の将来の価値が減る理由その1『金利』】

 なぜお金の価値は将来になればなるほど価値が減るのでしょうか。その理由や要因はたくさんありますが、今回は主要な要因を説明します。

 その理由の1つとして『金利』があります。  

 お金が必要な際に銀行や消費者金融などの金融機関からお金を借りるた場合、利子をつけて返す必要があります。

 一般家計からすれば、借金をするタイミングは住宅を購入する場合や、車を購入する場合、奨学金を借りる場合など、タイミングは多くはない為あまり理解し辛いかもしれません。

 しかし、企業からすれば、毎年銀行などの金融機関から運転資金を借りてその資金を元に利益を出す事で返済を行っています。実際に日本の会社で無借金経営の会社は25%程度と言われており、75%の会社は融資を受けているのが現状です。

 この様に、お金を借りる事で、現在の企業活動や一般家計が成り立っており、この資本主義経済においてお金を借りるという行動は経済を回す為には絶対条件となっております。即ち、金利はこの現代社会の経済活動においてほぼ必ず発生するものとなっているのです。

 仮に銀行への預金金利が2%だった場合、100万円を預けた場合1年後に102万円になります。1980〜1990年代頃のバブル当時はゆうちょ銀行に普通預金を預けた際には、5%で利子を受け取る事ができましたし、逆に住宅ローンを借りる際には8%の利息が必要でした(グラフ参照)。この事からもバブル期の景気がとても良かった事が金利からも想像できます。

 金利は金利を払ってでもお金を借りたい人が多ければ多いほど上昇していきますので、将来への見通しが楽観的な人が多かったという事を物語っています。

 以前に比べれば、現在の金利や融資の返済のための利息は低くはなってきているものの、現在は普通預金の利息は0.002%の金利がついて返ってきますし、住宅ローンを銀行で借りた際には変動金利型で2.475%程度の返済の利息が必要になります。

 例えば、金利2%で計算した場合のお金の現在価値と1年後の将来価値を考えた場合の計算は

 1:1.02=100万円:X万円となり、

 答えは「今の100万円=1年後の102万円」の価値となります。

「現在価値100万円の1年後の将来価値」の計算からわかるように、「将来価値」というのは金利をかける事で計算できます。

 この様な金利は元本のみにつくのではなく、2年後、3年後は金利を含めた全体に対して、その年の金利がつき『複利』で増えていきます。複利についてはまた次回詳しく記事を書いていきます。

 

【お金の将来の価値が減る理由その2『インフレ』】

 お金の将来の価値が下がる理由は金利だけではありません。

 2つ目の理由としては『インフレ』があります。

 インフレとはインフレーションの略の事で、私たちが普段買っている日用品やサービスの値段(物価)が上がることをいいます。金利とインフレは深い相関関係があります。

 例えば、15年前のアイスの価格で考えてみて下さい。当時は100円だったものが、今では120円を超えていませんか。これもインフレが原因です。

 他にも、何年ぶりかで買ったお菓子の値段が同じだったとしても、容量が少なくなっていた、小さくなっているのに気付いた事はありませんか?

 実際に多くの商品が価格を維持する代わりに容量を少なくしています。カントリーマームに関しては約66.6%減になっています。

画像2

 この様な価格は据え置きで、容量を減らす手法は日本企業によくあるインフレをごまかす手法で、日本の消費者は値上げを嫌い値上げをした会社を嫌う傾向がある為、容量を減らす事で実質の値上げを行っているのです。価格が同じでも容量が減れば、実質の単価は上がるため、その商品は値上がりをしているという事です。

 インフレは年々進んでおり、物価は将来的に益々上がっていく事が予想されます。

 インフレを知る上で最も重要な事は、『物の価値が上がる事をインフレ』といいますが、裏を返せば、『通貨の価値が下がる事をインフレ』という事です。この概念があるだけであなたの投資レベルは上がります。

【日本銀行が目指すインフレ率】

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 物価が上昇し、通貨価値が下落するインフレですが、世界的にも、ちろん日本という国にもインフレを加速させようという動きがある事を知っていますか?

 国策として通貨の価値を下げようとさせているのです。これには理由がありますが本日は割愛します。

 結論としては、日本銀行は、消費者物価の上昇率(インフレ率)を年2%とする「物価安定の目標」を掲げ、目標の実現に向けた金融政策を行っています。

 これは裏を返せば、現金の価値を1年間で2%ずつ下げようとしているのと同意です。

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 上記図は日本の実際のインフレ率です。上記グラフの様に実際のインフレ率は目標の2%には届いてはおりませんが、着実にお金の価値は減少していっています。このグラフで注意して欲しいのは、値がプラスであれば前年から少なからず現金の価値が減っているという事になります。


【インフレ率を考慮した翌年の現在価値の計算方法】

 この様に、政府が掲げたインフレ目標通りインフレが進んでしまった場合、今100万円を持っていたとする場合、1年後の現金の価値はどうなるのでしょうか。

 インフレ率が2%の場合の「1年後の100万円」を現在価値に直す場合下記のような計算式になります。

 100万円を(100%+2%)で割る事で1年後の100万円と現在の現在価値を求める事ができます。

 計算式は100万円÷(1+0.2)=98万392円となります。

 インフレ率がもし仮に5%だった年が出た場合は

 100万円÷(1+0.5%)=約95万2380円になります。

 インフレ率5%の場合、100万円で5万円弱目減りするのですから、1000万円預金がある人は50万円弱、1億円の預金がある人は500万円も資産が目減りするのです。1年間でここまで現金の価値が目減りする可能性があるのです。

 

【インフレ率を考慮した50年後の現在価値の計算方法】

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 上記の例は1年間の期間の話です。これが仮に50年後の場合どうなるでしょうか。

 この場合、50年後のお金の価値を計算する場合、複利で考えます。将来価値が相当減ってしまう事を是非知っておいて下さい。

 50年後の100万円は今だといくらでしょうか?


 日銀が掲げているインフレ率2%が継続する場合を仮定し計算してみます。

例えば、インフレ率2%/年で3年後に受けとる100万円の現在価値は

◆100万円÷(1.02³)=94万2,507円、

5年後に受けとる場合なら、

◆100万円÷(1.02⁵)=90万5730円となります。

同様に100万円を50年後に受けとる場合の現在価値を計算すると

◆100万円÷(1.02⁵⁰)=37万1527円という事になります。

 年間2%のインフレで計算して、このレベルの現金価値の下落ですので、今後の不安定な世界経済や少子高齢化などの問題山積みの日本経済を加味すると、インフレ率はより高まり、もっと酷い価値の下落率になる可能性も十分に考える事ができるのではないでしょうか。

 今、老後の為や将来のためにお金を貯める事はとても重要ですが、実際のところ預金だけではあまり意味を成さなず、むしろ損をして毟り取られているとも考えられるのではないでしょうか。

 この様な現金の価値の下落についても理解した上で、預金という選択を取り、投資をしていく事が重要であると私は考えます。

 これらを加味すると、積み建て保険や学資保険などは満期に合計金額に対し2〜5%程度の利益が出る商品のリターンはとても少ないという事が分かるでしょうか。通常1年程度で出るリターンを餌に、20〜50年も資金を拘束されるのですから。

【まとめ】

 いかがだったでしょうか。預貯金の危険性、投資の必要性について理解いただけたでしょうか。

 皆さんも「時は金なり」という言葉を耳にした事があると思いますが、この言葉の本質には、この様な金利やインフレといった背景が含まれているのかもしれませんね。

 金利やインフレを味方につけるか、敵に回すかであなたの人生は大きく変わります。例えば、ローンを組んでマイホームを買う人は金利を敵に回していると言えます。

 反対に国債や株式投資をおこまっている人は金利やインフレを味方につけていると言えます。あなたはどちらが良いでしょうか。何かの参考になったら幸いです。

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 次回は複利のパワーについて記事を書いていきますのでお楽しみに。

 ではまた!!

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ではまた!

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