【国債と金利、株価の関係性まとめ】バカでもわかる様に教科書的な知識教えます

【国債と金利、株価の関係性まとめ】バカでもわかる様に教科書的な知識教えます

債権や金利は私たちの生活に実は密接に関わっています。政治、経済、金融はもちろんの事、あなたが借りる住宅や車のローン、私たちが納めている税金など様々なものがこの金利につながっています。

また、債権投資は投資の中でほとんどリスクが無い安全な投資である事はご存知でしょうか。

債権について理解をすれば、暴落相場のリスクヘッジや長期投資のポートフォリオの安定性を向上させる事ができます。

世間では国債や金利について全く知識がない人が多いのもまた事実です。現時点で全く勉強をしてこなかった人や、国債と金利と株価の関係がごっちゃになってしまっている人は特に読む事をお勧めします。

今回の記事を読む事で国債などの債権と金利の関係、日本の金利についての政治状況、株価との関係などの重要な知識が簡単にわかる内容になっています。

■目次

  • 国債とは
  • 債権の利益
  • 国債の金利(長期金利と短期金利)
  • 債権価格と債権金利の関係
  • 金利と株価の関係
  • まとめ

【国債とは】

Photo by Markus Winkler on Pexels.com

■国債とは

国債とは国の発行する債券です。国債の発行は、法律で定められた発行根拠に基づいて行われており、大別すると普通国債と財政投融資特別会計国債(財投債)に区分されます。なお、普通国債と財投債は一体として発行されており、金融商品としては全く同じものです。 

普通国債には建設国債、特例国債、年金特例国債、復興債及び借換債があり、普通国債の利払い・償還財源は主として税財源により賄われています。 

■国債が発行される組み

国は、財政支出の不足分を国債による収入で賄っています。国は国債を通じて投資家からお金を借り入れ、その間、投資家に一定の利子を支払います。満期になったら、借入金と利子を投資家へ償還します。満期は国債の種類によって異なり、個人向け国債であれば10年債、5年債、3年債と別れているのが特徴です。

【債権投資のメリットと利益】

■国債投資のメリット

◇安全性が高い

国債は、国家から発行されているため、ほかの金融商品と比べると圧倒的に安全性が高いのが特徴です。ここでいう安全性とは、元本割れリスクの有無を指します。元本割れとは、金融商品の価格が変動してしまい、投資金額(元手)を下回ってしまうこと。例えば10万円分の金融商品を購入した後、その金融商品が値動きによって10万円を下回ってしまうと、満期に受け取れるリターンも10万円以下となります。

◇定期預金と比べると金利が高い

個人向け国債の金利は0.05%(2021年6月時点)。対する定期預金の金利は、メガバンクであっても0.01%ほどで、国債の金利の高さが分かります。したがって銀行へ預金するよりも、国債を購入した方が高い金利で資産運用できるのが魅力です。また、個人向け国債は、最低でも0.05%の金利が保証されています。

■国債の利益

もしあなたが国債を始めとする債権への投資を行う場合、狙う事ができる利益は次の2つなります。

債権投資の最も大きな特徴は、償還時まで保有していれば償還時の金額を割る事がない事です。これが、債権投資は、投資の中で最もリスクがほとんど無いと言われる所以です。

①インカムゲイン

インカムゲインとは、株式や債券などの資産を保有中に得られる収益のことです。一番身近なインカムゲインは銀行預金の利子です。

その他にも、例えば、債券では利子、株式では配当金、不動産では賃貸することにより得られる家賃収入がインカムゲインに当たり、それら資産を保有し続けることで、継続的な収入を期待することができます。

②キャピタルゲイン

キャピタルゲインとは、株式や債券など、保有している資産を売却することによって得られる売買差益のことです。例えば、株価30万円で購入した株式が、35万円になったときに売却した場合、差額5万円(手数料・税金を除く)がキャピタルゲインになります。その保有しているその資産を手放す(売却する)代わりに利益を得る方法です。

【国債の金利(長期金利と短期金利)】

まずは国債と金利の関係について理解する必要があります。意外と国債と金利の関係について知らない大人は数多くいます。

下の画像が日本の金利の推移のグラフです。2年〜10年国債は常に0付近でここ10年間推移しているのが分かります。これは世界的に見てもかなりの低水準です。

この様に様々な年数の国債が存在しますが、金利を大きく分けると長期金利と短期金利に分かれます。

■長期金利:一般的には10年物国債利回り

現在、日本の中央銀行である日本銀行は金融緩和政策を行っています。その中で方針としてインフレ率2%の物価安定の目標を達成するまでイールドカーブコントロールを行っています。

イールドカーブコントロール

イールドカーブコントロールとは長期金利の操作を行う事で、日銀は10年物国債金利(長期金利)がゼロ付近で推移する様に、国債を常に買い入れています。

つまりインフレ率2%を超えるまでは、日本の長期金利は上がらない様に、常に莫大な額の買い支えという大きな力働いている状況なのです。

■短期金利:中央銀行の政策金利

政策金利とは中央銀行が、一般の銀行に融資する際の金利の事です。 中央銀行の金融政策によって決められ、景気が良い場合には高く設定され、景気が悪い場合には低く設定されます。これによって、景気が良い場合には預貯金やローンの金利が上がり、通貨の流通が抑えられるとされています。

現在の金融緩和政策である日本の短期金利(政策金利)は『マイナス金利』政策をとっています。マイナス金利は、日本銀行当座預金のうち政策金利残高に▲0.1%のマイナス金利を適用するという政策です。

下の文書は実際に日銀が発行している文書です。ここにはっきりと記載がある事がわかると思います。

◇マイナス金利とは:

通常の金利政策(正の値の金利)の下では、民間銀行は中央銀行の当座預金にある準備預金のうち、法定額を超過した部分(超過準備)に対してしばしば利子を受け取っています。

しかし、マイナス金利政策の下では、民間銀行は中央銀行に(中央銀行の当座預金の超過準備に対して)利子を支払わなければならなくなります。マイナス金利政策は、その国の通貨を切り下げる圧力につながるため、その国の輸出を促進しうるとされています。

中央銀行の通常金利とマイナス金利時の民間銀行との関係

また、マイナス金利下の民間銀行は資金を中央銀行に退蔵させておくと、金利を支払わなければならなくなるので、市場への融資を積極的に行わざるを得なくなる為、投資へと向かわせる圧力となります。

この様に現在の日本の国債は金利が上がりすぎない様に常に日銀が購入を行っています。日本の金利は政府(日銀)によって監視され意図的に操作をしているのです。

【国債価格と国債金利の関係】

ではなぜ、日銀が国債を購入すると金利が上がらないのでしょうか。

国債金利とは、国債に投資した場合の収益率のことで利回りともいいます。 表面利率とは、発行時に決められた利息の割合のことです。 国債は債券市場で売買されるため、その価格は日々変わります。

債権価格と利回関係

上記のイメージ図からも分かるとおり、債権価格と利回りの間には、価格が上昇する利回りは下落し、価格が下落すると利回りは上昇するという関係があります。

この様な債権価格と、債権利回りの関係があるので、日銀がイールドカーブコントロールで国債を大量に購入した場合、債権の需要が上がり(=市場の供給が減る)債権の価格は上昇します。

これにより、債権価格が上昇した場合、逆相関の動きをする金利は下落するのです。

この債権の金利と価格の逆相関の関係は、償還価格が変わるリスクない事により起こる性質なのです。

【金利と株価の関係性】

国債の価格や金利が変化すると様々な影響が出ます。例えば、金利が上昇すると株価が下がるという事を聞いた事はないでしょうか?

これは一般的に巷で考えられている教科書で教えられる様な概念です。実際の所必ずしも合っている訳ではありませんが知っておいて損はないでしょう。

■一般的な考え方

 一般的に金利は株価に大きな影響を与えるとされており、金利と株価はシーソーのような関係にあるといわれています。

金利が下がると株価は上がり、金利が上がると株価は下がる傾向があります。

金利が上がれば借り入れを行う人が減ります。即ち設備投資等が減り生産性を上げる事ができる企業が減ります。それにより業績を上げる事ができる企業が減り、景気に懸念が広がり株価が下落すると考えられます。

反対に金利が下がれば設備投資が増え生産性が上がり業績に期待できる企業が増えると考えられているのです。

■理論株価

その他にも金利が上がると、株価が下がると言われている理由に理論株価という考え方があります。

理論株価とは、業績や財務情況から算出された理論的な株価です。理論株価と実際の株価を比較して、実際の株価が高ければ「割高」低くければ「割安」と判断する事ができます。

理論株価を求める場合、その企業の利益『E』を期待収益率『r』から期待成長率『g』を引いた物で割ると出ます。

この期待収益率の中に金利が含まれており、金利が高くなれば、仮に企業の利益が一定で合った場合に理論株価が下がるのです。

この様な理由から、一般的には金利が上がれば株価が下がるとされているのです。

【まとめ】

以上が投資の中で一番リスクが低いと言われている債権についての基礎知識になります。投資をしていなければ、金利や国債について全く興味を持てない方がほとんどであると思います。

しかし世の中の多くの事に密接に繋がっているのです。

今回の記事の内容は、債権投資の表向きの考え方になります。この考え方は教科書にかかれている内容であり、実際の金融市場には当てはまらない事も多々あります。

しかし、大衆の一般的な考え方を知った上でその知識をどう使うかが金融市場で勝ち残っていくかが私はとても大切であると考えています。ぜひ金融リテラシーを上げてみて下さい。物事の見え方が必ず変わりあなたの人生が好転する事でしょう。

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