1億円の資産を作るには少なからず投資をするかビジネスを当てるかの必要が出てくると思います。
しかし、投資を始めたいけど、リスクは取れないし、元本がマイナスする可能性があるし、せっかく貯めた貯金が無くなるの怖いからという人も少なくないのではないでしょうか。
当然、人それぞれ投資に使える金額は違いますし、取れるリスクも違うと思います。私の場合は、生活に必要最低限の現金だけ確保して、余ったお金を全て投資に回していますが、その様な事が出来る人も少なくはないでしょう。
それでも私は、裕福な生活を将来的に送るために一番手っ取り早い方法は投資を覚えると言う事だと考えています。ですから、今投資を始めていない方も、今から小額から投資を始めていく事がとても大事であると考えます。
年収1億円以上を稼いでいる日本人の56.4%が投資家であると言うデータからも、投資で成功することが裕福になる為には一番の近道なのです。

投資の原則としては、リスクを背負った分だけ、リターンが大きくなります。しかし各個人貯金も収入も支出もバラバラの中で、どの程度投資にお金を割くべきか分からない方も多いと思います。
そんな時、目安となるのが「アセットアロケーション」です。これを理解する事で、求める目標に対して、自分はどの程度のリスクを取るべきなのかが分かります。
今回の記事はプロのトレーダーも使っている方法です。実際に各個人が目安とするアセットアロケーションを把握する方法もお伝えする貴重な内容となっています。
■目次
- アセットアロケーションとは
- 資産を増やすアセットアロケーションの考え方
- アセットアロケーションの具体例
- ローリスクローリターン
- ミドルリスクミドルリターン
- サラリーマン資産1億円パターン
それでは始めていきます。
【アセットアロケーションとは】
アセットアロケーションとは、その人がどれだけリスクを取れるか (リスク許容度) に応じて、資産を複数の金融商品や資産 (アセット) に配分 (アロケーション) することです。
自分の資産をもし1ドル100円の時に日本円だけで持っているとした時、将来的にもし1ドル120円の円安になった場合、あなたの資産はドルの価値で20%も目減りする事になります。
もしあなたが”日本円だけ”しか持っていない場合、急激な円安に相場が動いた場合資産が激減してしまいます。このリスクを減らす方法がアセットアロケーションです。資産は様々な物に分配しておく事で、暴落事にも資産を減らさない事が出来るのです。
主なアセットとしては、日本の株式、日本以外の先進国の株式、新興国の株式、日本債券、先進国債券、新興国債券のほか、不動産あるいはREIT (不動産投資信託) 、金などのコモディティ、最近では仮想通貨もがあげられます。
この金融商品をうまく掛け合わせて所有する事で資産が激減するリスクを抑え、コツコツと利益を生む事が可能になるのです。
一般的に富裕層は資産を守ることを重要視するといわれています。なぜなら、すでに多額の資産を保有しているので、大きなリスクを取ってさらに増やそうとするより、いかにして減らさないかを重要視するからです。
これから投資を始める人や、投資をしている人など全ての人にとっても知っておく事でこの先、手にする事ができる資産の額を大きく変化させます。「アセットアロケーション」の知識は投資は投資は危ないものであると言う認識を変えてくれます。あなたの資産運用のリスクをヘッジしてくれるのです。
【資産を増やすアセットアロケーションの考え方】
◆資産を分散する
アセットアロケーションのメリットは、なんといってもリスクを抑えられることです。「卵は一つのカゴに盛るな」という投資の格言をご存知でしょうか。大切な卵をすべて同じカゴに入れてしまうと、カゴを落としてしまった時に全部が割れてしまい大きな損失を取り返せなくなります。
資産運用において、たとえ低リスクの預貯金でも100%同じアセットに置いていると、インフレや予想外の危機が起こった時のダメージは大きくなってしまいます。
例えば自国通貨だけで預金をしている人はインフレや通貨安に大きなダメージを負います。
反対に個別株や投資信託などで資産を保有している人は、コロナショックやリーマンショックなどの経済危機が起こった場合、言わずもがな資産が大きく減ります。
この先、世界に何が起こるかは誰も予測できません。つまり、世界に何が起こっても自分の資産を守りきり、かつ増やしていく事が必要なのです。
その為には、資産を分散しておく事が重要となります。お金の置き場を分散することで、どこかの金融市場でショックが起こった時でも、ダメージを小さく抑えることが期待できまるのです。
◆値動きが連動しない資産を組み合わせる
資産配分の基本は、主に国内外の株式と債券で構成するのが主流となります。
なぜなら、株式と債券の値動きは逆相関するといわれているからです。基本的な動きとしては株式が値上がりすれば債券価格は値下がりし、株式が値下がりした時は債券が値上がりします。
また株式の業界によっても値動きが相対するもの
また、不動産やコモディティなどは、株や債券の相場から受ける影響が比較的小さく、独自の値動きをするとされています。
このように値動きが逆相関する資産や、連動が少ない資産を組み合わせることで、結果的に値動きが相殺され、全体的には安定した値動きとなることが期待できます。
◆「何を買うか」より「どう配分するか」
資産運用のパフォーマンスは、アセットアロケーションの中身に大きく左右されます。それは、何をどのくらいの割合で組み合わせるかでリスクは大きく異なるからです。リスクは値動きの幅を意味するので、下落リスクが大きいと狙える利益も大きくなり、リスクを抑えれば損失だけでなく利益の幅も小さくなるのが一般的な考え方です。
リスクを取れば取るほど、得られる期待リターンの大きくなりますが、その分損失を被る可能性も大きくなります。
自分の資金力でどれくらいのリスクを取れるかを考えて、資産配分を決める事が、投資を継続して利益を出していくのにとても重要になってきます。利益は小さくても損失が出にくい資産運用をしたいのか、損失を受け入れても積極的に利益を狙っていきたいのかを考えそれに合わせたアセットアロケーションを組む事が重要です。
一般的には運用できる期間が長い若年層ほどリスクを取りやすく、リタイアが近づくほどリスクは小さくすべきとされるています。その人の性格や資産の使い道、資産や収入の額、家族構成にも左右されると思います。
【アセットアロケーションの具体例】

それでは具体的にどの様に投資をしていけばどの位のリスクに対しリターンが得られるのでしょうか。
アセットアロケーションを計算できるHPがあります。実際に計算してみます。
http://guide.fund-no-umi.com/tools/aa.html
①ローリスクローリターン型
(日本株式・海外株式・日本債券・海外債券の4資産を1 / 4ずつ)
:最もわかりやすくシンプルなのは、日本株式・海外株式・日本債券・海外債券の4資産を1 / 4ずつ組み合わせるアセットアロケーションです。このアセットアロケーションの内、株式の割合を増やすとリスクは高まり、債券の割合を増やせばリスクを抑える事ができます。

例えば、1000万円の資金で1/4ずつ(日本株式・海外株式・日本債券・海外債券)保有した場合、期待できるリターンは3.58%/年になります。当然機体リターンは複利で運用できますので、上手くこのリターンを得続ける事ができれば30年後に2500万円オーバーは十分に狙えると言う事になりますし、最頻値は1951万円、元本割れする確率は3.4%となります。

この様に自分が行う投資の運用結果の予想を把握する事ができます。
分散効果をより高めリスク分散をより行いたいなら不動産やコモディティを組み入れていく事をお勧めします。
この一番王道と言われるアセットアロケーションは、私たちが納めている年金を運用するGPIFも使っています。このアセットアロケーションを用いて運用しているGPIFの運用成績は今の所とても順調です。

しかしながら税金をここまでアクティブに運用する事に対しての意見は当然賛否両論あるのが現状です。
②ミドルリスクミドルリターン型(若者向けアクティブ運用)
(株式や海外資産の割合を高め、海外を先進国と新興国に分けて、新興国株式の割合を増やす場合)
:成長期待が高いアセットアロケーションを作りたいのであれば、株式や海外資産の割合を高めたり、海外を先進国と新興国に分けて、新興国株式の割合を増やすという方法もあります。当然、経済規模の違いから株式や債権への投資は、先進国よりも新興国の方がハイリスクハイリターンになります。
例えば投資金1000万円を日本・先進国債権を15%ずつ、日本株・先進国株を35%ずつ、で運用した場合の得られる期待リターンを計算してみます。


この場合、年間の期待リターン4.11%、その代わり元本割れをする確率も5.99%と上がり、最頻値は1946.1万円です。
これはあくまでも目安の数字ですし、必ずしもこの様に運用できる訳ではありません。しかし、自分が目標とする資産を形成する為にどのくらいの資金をどの様に投資をしていけば良いかのイメージが分かると思います。
◆1億円達成アセットアロケーション(サラリーマン用)
サラリーマンが資産1億円を到達させるアセットアロケーションはこんな感じです。元本1000万円+毎月15万円ずつ30年間積み立て投資を行った場合のアセットアロケーションです。


このパターンでうまく運用できれば、1億61万円が高い確率で達成でき、期待値としては1億4360.2万円になります。元本割れする確率は7.8%と言う事になります。ちなみにこれは長期投資のみの数字です。
いかがだったでしょうか。このようなアセットアロケーションを参考にして、自分の収入を考慮しつつ、各アセットに資産を振り分けてみて下さい。
この知識とドルコスト平均法を掛け合わせれば、更にリスクを抑え資産を増やせる可能性が上がります。
皆さんも達成すべき資産をどの様に投資すれば達成できるのか考えてみてはいかがでしょうか。下記に私が良く使うサイトを貼っておきます。目的に合った適切なアセットアロケーションを実行することで、リスクはコントロールでき、資産は増やす事ができるのです。