働いても働いても全く豊かにならない、そんな感覚を覚えた事はありませんか?おそらくその感覚は紛れもない事実に基づいた自然な感覚です。特にサラリーマンの収入のみしか収入の柱がない人にとっては、紛れもないこのような厳しい現実がこの世界にはあります。
この原因こそが、本日ご紹介をするr>gの法則が起因しているからなのです。
本日はどれだけ一生懸命働いても豊かにならない、会社や社会に不満を持っているサラリーマンや個人事業主の方に必ず知っておいて欲しい内容です。
この記事を見る事で、会社との付き合い方、この資本主義の生き方や対峙の方法を考え直すきっかけに必ずなるでしょう。
■目次
- 労働者は特に知って欲しい『r>g』の法則
- 「r>g」資本収益率>経済成長率が示す資本主義の本質
- 労働者が「r>g」を活かす方法
【労働者は特に知って欲しい「r>g」の法則】

皆さんは「r>g」という不等式を聞いた事はあるでしょうか。今回は、この不等式の意味と、この不等式を私たちがどのように活かすべきかを考えていきます。
■「r>g」の法則とは
この「r>g」の法則とは、トマ・ピケティ氏が『21世紀の資本』で主張した、「資本主義の富の不均衡は放置しておいても解決できずに格差は広がり続ける。格差の解消のために、なんらかの干渉を必要とする」というものに対し、根拠として述べた法則の事です。
この「r>g」という不等式は一体なんなのでしょうか。分かりやすく解説していきます。
その『21世紀の資本』という本では、『r』は資本収益率を示し、『g』は経済成長率を示しています。
■『r』:資本収益率とは
『r』で示される資本収益率とは、資本(不動産屋、株式といった資を新たに生み出す事ができる資産)が、その運用によってもたらす利益 (投資に対するリターン)が何%であるかの事です。
例えば、個別株を100万円分を購入し、1年後に120万円になった場合、資本収益率は20%となります。
■『g』:経済成長率とは
『g』で示される経済成長率は、世界やその国の一定期間において、国の経済規模がどれだけ増えたかを示す割合の事をいいます。現代社会において、一般的には国内総生産(GDP)の増加率を指標とします。
同書では、18世紀まで遡って過去のデータを分析した結果、「r」の資本収益率が年に5%程度であった事に対し、「g」は1~2%程度しかなかったと記述しています。
これらの前提条件から、「r>g」(資本収益率>経済成長率)という不等式が成り立つとしています。
【マネー経済と実体経済】

この「r>g」(資本収益率>経済成長率)を裏付けることのできる実際のデータがあります。
下のグラフは日本の名目GDPとマネーストック を比較しその推移をグラフにしたものです。
・マネーストック:「経済全体に供給されている通貨の総量」のこと(実体経済+マネー経済)
・名目GDP:国内で生産されたモノやサービスの付加価値を表す国内総生産のこと(実体経済の取引額の総量)
このマネーストックと名目GDPの乖離は、ネット上で資産を投資し運用することで生まれている利益とも言えるのではないでしょうか。(厳密には多くの要因がありますが)
現に2000年付近からインターネットが本格的に普及しました。下のグラフを見ると同じ様なタイミングで名目GDPとマネーストック の乖離が始まっています。

1980年代まではお金のやりとりの大部分が実物経済のもの(実物経済:マネー経済=9:1)でしたが、現在ではこれらの関係は大逆転し、マネー経済が世界のお金の流れの9割以上を占めてると言われています。
即ち、投資をネット上で誰でも行えるようになった現在、『r>g』と言う法則は過去に比べても急速に加速している事が言えると私は考えています。
【「r>g」資本収益率>経済成長率が示す資本主義の本質】

この不等式が意味することなんでしょうか。
簡単に説明するのであれば、資産 (資本) によって得られる富、つまり資産運用により得られる富は、労働によって得られる富(労働者の給与所得)よりも成長が早いという事です。
お金にお金を産ませている人の方が、労働により給料をもらっている人に比べ、圧倒的に富を増加させる事ができ、結論として、お金を生み出せる力という観点で見ると『投資家>労働者』という構図になるのです。
また、このことの裏を返せば「裕福な人 (資産を持っている人) はより裕福になり、労働でしか富を得られない人は相対的にいつまでも裕福になれない」という事につながります。
富裕層の資産は子どもに相続され、その子がさらに資産運用で富を得続けることができる世界であると言う事でもあります。
もちろん私たちが払っている、税金の本来の目的はこのような格差を是正する最も有効な手でありますし、それ以外でも各国で所得再分配政策は行われてはいます。しかしながら、ピケティは、多くの富が世襲されており、今もなお格差は現在も拡大に向かっているのは紛れもない事実としています。
少し前のバブル期までの日本は、中産階級が占める割合が世界的に見ても高い国でした。しかし近年は格差の広がりに反比例して、中産階級が着々と減少しているのが事実であり、富を持つ者と富を持たざる者とでの格差は今後益々開いていく事は誰は周知の事実です。
【労働者が「r>g」を活かす方法】

労働者はこの紛れもない現実をどのように受け止め改善していくのが良いのでしょうか。資本主義の中で生きる私たち(特にサラリーマン)は、この「r>g」という現実の中で何かしらの手を打たなければ、一生お金に縛られる人生からは抜け出せられない事は間違いありません。
■サラリーマンが『r』側に周る方法
すでに大きな資産を運用して「r>g」の「r」の側に立っている人は問題ない。問題は、資産家ではない一般的なビジネスパーソンです。単純に考えれば、資産運用を開始すればいいという事になります。
例えば株式投資や不動産投資を始めればよいということになる。
原資がない一般的なビジネスパーソンは、できるだけ早くから資産運用するための原資作りを始めるべきです。給料の一部を預貯金したり、サイドビジネスで得られた収入を投資に回すこともとても有効な策です。
お金を手元に残す方法はとても単純であり、一つしか方法はありません。
”収入を増やし、支出を抑えるのです”
しかし、現在の収入では資産運用の原資を蓄積するには足りないという人もいると思います。何を隠そう私もサラリーマンの労働収入のみに頼っておりましたし、何もスキルがないところからスタートさせています。
ですので、まずは自己投資を行いお金を稼ぐスキルを身に付ける事をお勧めします。まず、自分自身が資産だと認識し、その資産を強靭なものする為の自己投資をし続けるのです。
自分自身の資産価値を高める事さえできれば、社内でより給料の高いポジションを任される人材になるであろうし、そのスキルを生かして副業を行う事で、本業以外の収入源を持つこともできます。
場合によっては、その副業が軌道に乗れば、自ら起業し、ビジネスオーナーになる事もあります。
いづれにせよ、どのようなスタイルであれ収入を増やし、支出を抑え、残った資金を投資に回していき、資産から収益を得るための最初の一歩を踏み出すことが重要です。
現代社会の労働者にはメリットもたくさんあります。ノーリスクでその会社のノウハウが使えたり、今の会社の看板を背負っている為、自分よりも格上の人間ともビジネスが行いやすかったり、人間関係を構築しやすかったり、収入に保証があるのも立派なメリットです。
自分がどうなりたいのかと言うビジョンを持ち、そのビジョンや目標に対し現時点の自分には何が足らないのかを考えて、足りないものを獲得していけばいいのです。
まず自分は不完全な人間である事を自覚し、足りないものを補いましょう。それに気づくのは早ければ早い方がいいですよ。
あなたはこの記事を読んだ事で気付きましたよね?あとは行動に移すだけです。
共に頑張りましょう。あなたの人生がより良いものになる事を心から祈っております。
ではまた。
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ではまた!
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