2022年の株式市場は米国の金利上昇と、QTにより米国株式市場が低迷しています。米国ハイテク株の高値掴みを行ってしまい、株価が回復せずに悩まれている方も多いのではないでしょうか。
一方で、近年のバリュー株はリスクの高いグロース株に代わる安全な選択肢として際立っています。
過去5年間、グロース株が最も最強の投資先だと思われてきました。そして実際に成長率も最も高く、将来が最も楽しみな、主にハイテク企業の株価が、驚異的な上昇を遂げたのです。
しかしながら、市場にはよくあることだが、トレーダーは少し調子に乗りすぎました。その結果、成長株は2021年に持続不可能な水準に達し、それ以来急落しています。
現在、投資家はそうした成長産業から資金を積極的に引き上げ、エネルギー、銀行、消費者向け製品など、より地味な産業が中心のバリュー株を購入し、資金を移動させています。このローテーションが始まってから既に数ヶ月が経過しているため、この新しいバリュー主導の市場で最高の機会を逃したと考えるかもしれません。しかし、2022年の残りの期間には、これらのトップ10を含め、まだ多くの素晴らしいバリュー株が売りに出されているのをご存知でしょうか?
割安株を仕込む絶好の買い場でもあるという事です。
本日は日本人が知らない米国割安株をこの記事を見て頂いている、あなたにだけ特別に公開します。
前編はこちらから。
6.グローバルペイメンツ株式会社(GPN)
グローバルペイメンツは、Visa Inc. (V)などのクレジットカード会社の決済業務を支援したり、カードライセンスを取得し、加盟店の開拓や審査、管理をする「加盟店契約会社」です。
カード決済に関連するあらゆる企業と同様に、グローバル・ペイメンツ社の株もこの1年で大きく株価を下げさせられました。GPN株は昨年、S&P500全体で最もパフォーマンスが悪かった銘柄の1つです。7月11日までの累計で17.5%下落しています。それでも、同社の実際の業績に目を向ければ、素晴らしい業績を維持しています。
第1四半期の収益は1株当たり2.07ドルで予想を上回り、前年同期比でも14%増加しました。売上高も2021年同期比で8%急増しています。このような業績を出している企業であるのにも関わらず、株価が急落しているのです。一方、株価は現在、株価収益率は12倍以下で取引されており、米国アナリストは2023年と2024年にさらに2桁の利益成長が見込まれると予想しています。要するに、株式市場の決済部門の混乱がグローバル・ペイメンツをお買い得にしており、実際の好業績を分かりづらいものにさせています。


7.セイバー社(SABR)
セイバー社は、航空券発券のためのソフトウェアを運営する3つの主要企業のうちの1つです。セイバーは、アマデウスITグループとトラベルポート・ワールドワイド・リミテッドとともに、中国を除く世界中の航空券販売市場のほぼ100%を支配しています。
セイバーは魅力的な参入障壁の高い業界で事業を展開しているのです。競合他社が少ないため、同業他社含め各社とも高い利益率を維持することができ、技術的なイノベーションにもあまり直面しないのが最大の特徴です。
現状では、セイバーとその同業他社は、世界中のほとんどの航空券購入に少額の税金を課すことも事実上可能です。セイバーは2020年以降、多額の営業損失を出していました。しかし、今夏の旅行需要の盛り上がりは実際に起こっており、状況は以前に比べ好転しています。
実際に、パンデミック前の株価は20ドル台で取引されていました。あるアナリストはセイバー株の目標株価を15ドルとしており、これは現在の終値の約2倍以上です。旅行の需要回復がこの割安株の上昇の大きな鍵を握っています。


8.ケーブルビジョン(ATUS)
ケーブルビジョンは中堅のケーブルテレビ事業者です。株価は最近ボロボにされ、大暴落しています。例えば2021年の37ドルの高値から、9ドル前後まで下落しました。 その理由は、ケーブルとインターネットサービスはパンデミックにより需要が拡大しました。その特需がなくなり、後退しているのです。
ケーブルビジョンはまた、大きな負債を抱えている事実もあります。
現在米国経済は、金利が上昇し、不況が始まる可能性が非常に高いため、投資家が神経質になるのも無理はありません。しかし、強いポジティブな要素もあります。ケーブルと特にインターネットは弾力性のある産業で、不況でも持ちこたえることができる特徴があります。
また、ケーブルビジョンは多額の負債を抱えていますが、その反面膨大なキャッシュフローを継続して生み出しています。
株価は現在、株価収益率の7倍以下で推移しています。加入者数の好転や金利・景気後退の緩和があれば、ケーブルビジョンの株価は来年以降に大きく回復する可能性があるのです。


9.マイクロン・テクノロジー社(MU)
マイクロンは、データストレージとメモリソリューションに特化した半導体業界の有力企業の1つです。歴史的に、メモリは、カメラ、タブレット、スマートフォンなど、動きの速いコンシューマーエレクトロニクス製品の需要に連動しているため、極めて周期的な産業でした。
しかし、メモリ業界は現在、進化を遂げています。多くの弱小企業が業界を統合し、あるいは業界から完全に撤退しました。一方、メモリの需要は、より多様な用途に使われるようになり、より安定的になっています。
長期的には、マイクロンのようなメモリとストレージの残存プレイヤーは、より明るい未来を享受できるはずです。とはいえ、投資家は過去の繰り返しを心配しているため、マイクロン株を52週目の高値から40%も下げています。この価格では、マイクロンは将来利益の10倍以下で売られております。


10.JPモルガン・チェース (JPM)
JPモルガン・チェースは、「大きすぎて潰せない」アメリカの銀行の中で、最も優れた経営を行っている金融機関の一つです。そして、少なくとも最近までは、その優れた経営に伴うコストが必要でした。そして、JP モルガンは、優れた経営者でその業界での地位を確立し続け、しばしば同業他社に対して同業他社に比べメリットを出し続けました。
一方で、銀行セクター全体は金利上昇にもかかわらず2022年に低迷しています。にも関わらず、JPモルガンチェース株にとってリスクとリターンの計算が劇的に改善されました。
また、以前は利益の14倍もの価格で取引されていた株価は、現在では9倍以下で販売されています。それに加えて、配当利回りは3.5%まで上昇しています。また、JPMorgan Chaseは資本が豊富なので、この不況下でも自社株買いや新規事業への投資ができる財務的柔軟性を持っています。
JPモルガン・チェース株は52週目の高値から約3分の1の値を下げており、この質の高いファンダメンタルズに対しての株価は割安株であると位置づけられるのでは無いでしょうか。


いかがだったでしょうか。バリュー投資はスキルがあれば安定したリターンを期待できます。
あなたも金融の本質を学んでみてはいかがでしょうか。
ビジネススキル・FX・トレードスキルを得たい方は、
こちらの起業家トレーダーを目指す方々のコミュニティへ。今だけ無料期間中です。