【大不況や恐慌は引き起こされるそのメカニズム】〜学校やメディアでは絶対に教えてくれないお金と経済の本質Part3〜

【大不況や恐慌は引き起こされるそのメカニズム】〜学校やメディアでは絶対に教えてくれないお金と経済の本質Part3〜

現在の日本はデフレ不況から脱却できておらず日本は過去に比べて貧乏になっています。ではなぜ日本という国が貧乏になっているのかを理解していますか?

今回の記事を読むだけで、好景気・不景気・バブル・恐慌が起こるメカニズムの本質について知る事ができます。

本日の記事は前回の記事の続きです。ぜひ本記事を読む前に前回の記事を読んでください。誰も教えてくれない経済とお金の本質です。義務教育やメディアでは絶対に教えてくれない内容です。

Part1
Part2

この経済の本質は全日本人が知っておいて欲しい事実であり、この経済と金融の根幹である仕組みを知る事であなたの日々の経済活動、特に商品の購入への意識を変えて欲しいと考えております。

 この考え方をシンプルに腹に落とし込む事で、あなたの経済活動や投資活動に大きな変化を持たらし、人生を好転させる事でしょう。

■目次

  • これまでの内容学校やメディアでは絶対に教えてくれないお金と経済の本質Part1
  • これまでの内容【世界は借金によって人為的に動かされる】〜学校やメディアでは絶対に教えてくれないお金と経済の本質Part2〜
  • 好景気とバブルの作られ方の本質
  • バブル崩壊のメカニズム
  • バブル崩壊が引きおこす経済価値の消滅
  • 資産価値の消滅が引きおこす負の連鎖
  • まとめ

【好景気とバブルの作られ方の本質】

前々回の記事で経済を動かす3つの構成要素は

第1に生産力の成長

第2に債務の短期的な周期

第3に債務の長期的な周期 とご紹介をしました。

債務周期期間

経済はこの債務(クレジット)によって動かされており、債務周期が経済動きにはとても重要なのです。

景気の気は気分の気という言葉を聞いた事はあるのではないでしょうか。この言葉の様に人間の気持ちによって、債務の総量が変動する結果、景気は動き好景気や不景気をサイクルして成長していくのです。

■好景気の作られ方

◇債務を拡大したい借り手

短期債務の周期は大体5年から8年です。そしてこれが何十年にもわたって繰り返されます。そして重要なポイントは好景気時の債務周期の底と頂点は、前の周期と比べて高くなり債務も増え続けます。

好景気の債務周期特徴

なぜでしょうか。

なぜなら人は債務を返済するよりは借用額と支出を増やす傾向があるからです。債務を使って投資をして生産性の向上を達成し、生活水準が上がった人はもっと債務額を増やす事で更なる生活水準の向上を目指す傾向が強いのです。

これが人間の本質的な習性なのです。

この為に短期的な債務で作られる長期的な債務の波を見ると、債務は所得よりもとても速いスピードで増大していくのです。

◇お金を更に貸したい貸し手

人の債務が増大していても貸し手はクレジットをさらに提供しようとするのです。なぜでしょうか。

銀行や貸し手は客から金利をもらう事で利益を生んでいます。即ち貸し手は借りる人を増やたいですし、貸す額を増やしたいのです。

貸し手である銀行等は、最近所得が上がった人に対して優秀で勤勉な人であり信用力が高い人であると思い込むのです。その様な人に対しては、不真面目で堕落した人よりも債務の上限を引き上げますしなんとか借金を借りてもらう様にあの手この手で説得します。

世界が好景気であった場合、世界では何が起こっているでしょうか?

所得が増え、資産の価値も増えている、株価や土地も高騰しているのです。借り手の投資対象はこの好景気時にはいくらでもあるのです。

◇好景気・バブル景気は借金でできている

この様な好景気の際には当然大半の人は収入が上がっており、支出を引き上げられます。好景気によって増えた収入や債務が様々な物に振り分けられ、人気が集まる事で消費ブーム・投資ブームが起こります。

このような好景気にはお金を借りても物品、サービス、資産を買うのはとても良策なのです。ブームがブームを呼び、借金が資産や物にどんどんと投入されていくと、社会全体に充満するとバブル景気となるのです。

借り手は債務が増えても所得がそれと同以上に増えていれば返済の問題は何も起こりませんし、資産は増え続けます。

債務と所得の比率を債務負担率と呼びます。所得が増加している限り債務負担率に問題はありません。所得はもちろんの事、保有している資産価値も高騰するからです。人々は多額の借金をつくって我先にと資産に投資します。これが投資先の価格をさらに押し上げます。

この様にその経済はインフレになるのです。

例え債務が膨れ上がっていても、所得と資産価値さえ増え続けていれば人は裕福であると感じるのです。

債務と所得拡大のメカニズム
好景気の借金による好循環サイクル

【バブル崩壊のメカニズム】

この様に世界を熱狂させる好景気やバブルはなぜ永遠には続かないのでしょうか。そこには当然理由があります。

◇金利の引き上げによるインフレの抑制

バブルは特に短期的です。好景気が起こっていても裏では債務が必ず増えているのです。これが何十年もたつと債務額がどんどん大きくなり、当然それに比例して返済額が増えていきます。

その際に同時に起こるのがインフレです。インフレが加熱しすぎると資産や物の価格が上昇し格差が拡大します。富める者だけがますます富み格差が拡大するのです。ここで中央銀行はインフレが進みすぎない様に金利を引き上げ市場の加熱を抑制するのです。

◇債務の返済増による支出・所得の減少

この様に債務額が増加し続けている中で中央銀行が金利を引き上げると何が起こるのでしょうか。

この場合、あるタイミングで債務の残高が所得の成長スピードを超えてしまい、債務の返済に苦労する人や返済ができない人が少しづつ増えていきます。

その時点では債務の返済ができる人も金利の上昇した分の支出を別のどこかから削り、債務の返済に所得を当てる事で、今までは他に回っていた支出が減少するのです。

ある人の支出は必ず他の誰かの所得になりますから、誰かの支出が減ると全体の所得水準がどんどんと下がりだすのです。

所得が減るという事は、今まで好景気時にできていた借金の額を借りる事も難しくなり、市場全体の借金が以前に比べ縮小傾向となります。債務の返済は依然として続きますから、所得が上がらない人達の支出はさらに減少します。

◇債務返済による債務の消失

市場に借金が新たに作られ辛くなると、借金を新たに借りる人よりも返済する人が増えます。

今まで好景気やバブルで膨らんでいた債務は返済と同時に徐々に消えていくのです。これが長期債務周期の頂点となります。所得の増加に対して債務負担の増加が支えきれなくなったのです。

バブル崩壊の債務周期

この様なメカニズムで引き起こされた具体例が、2008年に起こったリーマンショックです。同じ様な理由で1989年に日本のバブル崩壊が、アメリカでは1929年に起こった世界恐慌が起こりました。こうなると所得と支出のレバレッジが勢いをなくし使えなくなります。そうなると全体の支出は減り続けるのです。

◇債務の消失による資産価格の急激な縮小

所得が縮小し、債務不履行が増えクレジットが消滅すると、今まで借金によって押し上げられていた不動産や株などの資産価格が急落し、資産が急激に縮小します。

これらにより株式市場はクラッシュし、社会的緊張感が強くなり、この悪循環が繰り返されることになります。所得が減り、債務返済が増えると借り手は締め出されてしまい、クレジットは底をついてしまい、借り手は返済に充てるお金を借りる事もできなくなります。

債務返済を強いられる人(企業)は、その返済の為に資産を売り払わなければならなくなります。これにより市場は売りに出される資産で溢れ需要に対し供給が増えすぎてしまうのです。すると株式が暴落し、不動産市場も崩壊し、銀行が苦しくなります。

資産価値が減ると担保の価値も縮小する事になりますから、借りての信用力も落ち、借金を借りる事が更に難しくなります。人は貧しいと感じ、クレジットは蒸発してしまい、支出は減り、所得が減り、資産価値が減り、クレジットが減り、借りる事がさらに難しくなる悪循環に陥るのです。

債務収縮・信用収縮のメカニズム

これを信用収縮と呼びます。

◇資産価値の急な収縮による債務不履行の横行=バブル崩壊

民間銀行は貸し先が無くなるだけでなく、借金をして資産を購入していた人の債務不履行が横行し、銀行の経営は苦しくなり、力の無い銀行や証券会社保険会社は次々と破綻するのです。

バブル崩壊の債務周期

この様にして、バブルは必ず崩壊するのです。

【バブル崩壊が起こす経済価値の消滅】

バブルの崩壊は不景気と似ているようですが似て非なる者です。利子を下げても景気回復になかなか結びつかないのです。不景気であれば利子を下げれば借りる金額が増えます。

しかし債務レバレッジが消滅していますから利子を下げようとしても既に利子は低くなっており、ときには0%になってしまいます。すると景気回復は不可能です。例えば、アメリカの利子は債務レバレッジが消滅した1930年代には0%となり、また2008年にもそうなりました。

不景気とバブル崩壊(債務レバレッジ消滅)時の違いは、後者では借り手の債務負担があまりに大きくなっている事にあります。借金で膨れ上がった資産に対し借金をして購入している為、多くの人は債務総額が通常の所得では全く返済できない額になっていることが多いのです。

これは利子を引き下げたところで回復が不可能です。この状況下では債務者が保有する資産の価値も減っている為、借りる能力が好景気の時に比べ激減するのです。

借り手は返済能力を失い担保の価値が無くなります。借り手は全額を返済することができない現実に直面します。負債の重さに耐えきれず借りる気力もありません。貸し手は貸すことをやめ、借り手は借りる事を諦めます。

最終的にその人(企業)が破産という道を選べば、その分の経済の価値が消滅した状態となるのです。

この様にレバレッジが消滅した時はどうすればよいのでしょうか。過去の経済危機時の各国の政府の対応を見てみます。耐えきれないほど大きい債務負担を縮小しなければなりません。

これには4つの方法があります。

  • 1:人、企業が支出を縮小する
  • 2:現存の債務は不履行とし、その後また再編する
  • 3:資産を富裕層から、それ以外に再分配する。
  • 4:中央銀行が新しい紙幣を印刷する。

この4つはレバレッジが消滅した際に実際に起こっています。

リーマン・ショック|きょうのことばセレクション 詳細|経済ナレッジバンク|日経をヨクヨムためのナビサイト - nikkei4946.com
リーマンショックニュースじまとめ

【資産価値の消滅が引きおこす負の連鎖】

この様な債務レバレッジが消滅した場合、通常支出がまず縮小されます。人、ビジネス、政府が財布のひもを締め、支出を縮小し債務を返済しようとします。借り手は借りる事をやめ、古い債務の返済を始めると債務負担率が減ると考えるのです。

しかしながら残念な事に、その真逆の事が起こるのです。

なぜなら支出が減り、支出は他の人には収入源ですから所得も縮小するのです。所得は債務返済より速いスピードで縮小していきます。すると債務負担率は悪化するのです。以前にも言ったように支出が減るとデフレを起こします。ビジネスはコストを減らそうとしますから雇用が減り、失業がふえます。そうすると更に債務を減らす必要が出てきます。

この様に負のスパイラルが止まらなくなるのです。

こうなってしまうと借り手の多くは借金を返済できません。誰かの支出は誰かの所得である様に、借り手の債務は貸し手の資産です。借り手が銀行に返済できない状況が蔓延すると人々は銀行に預けたお金が心配になり、銀行に殺到して引き出そうとし、銀行の経営は難しくなり、人々やビジネスは債務の返済が不可能となり、このため経済恐慌となります。

恐慌は人々が資産と考えていたものの価値が消滅したり激減していると気づいたときに起こるのです。

資産消失の具体例

例えば飲み屋でこの資産消失について考えてみます。

お客がビールをツケで飲んだとします。お客は飲み屋にその場でお金が払えず、後で返済すると約束したのです。これはお客には負債ですが、反対に飲み屋にとっては資産です。

ところが、約束が破棄され返済から逃げられてしまった場合、この資産(負債)であるツケが不履行となります。飲み屋の資産がこの世から消失した事になるのです。

貸し手にとってはこれが最悪の事態なのです。

貸し手は資産(借り手の債務)の消滅を避けるため、借り手からの債務の再編の提案に同意します。債務の再編の多くの場合以前に比べ、返済額を縮小したり返済期間を延長したり、最初に決めた利子を引き下げたりします。

債務を縮小するために契約が破棄されますが、貸し手は全く返済されないよりは幾らかでも回収したいのです。すると債務が消滅して、債務が再編されても市場全体の所得と資産価値は急速に減り、どのみち債務負担率の悪化が引き起こってしまうのです。

この様にして一人一人の借金でできた好景気やバブルは、気づいた時には弾け飛び、不景気や恐慌を引き起こすのです。

【まとめ】

いかがだったでしょうか。今回の記事で景気が変動するメカニズムの本質について理解できたのではないでしょうか。

本質を捉えるだけで物の見方が変わってきます。過去の記事もぜひ合わせて読んでみてください。世界やお金、政治経済の本質が見えてくると思います。

今回の記事が勉強になった方はイイねと、SNSのフォローを宜しくお願いいたします。

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