『投資』を行う事は資産をリスクに晒しそれに対しリターンを得るという事です。即ちもちろん資産が目減りする可能性がある行為です。
投資を始めてみたいけれども、資産が減るリスクは極限まで減らしつつ、利益をしっかり出したいと考えている方は少なくないのではないでしょうか。
実際のところそんな夢の様な投資先は基本的にはありませんし、投資とは資産をリスクに晒した分だけリターンが増えるものです。
その中でも、唯一と言っていいほどリスクに対してリターンを得られる期待値が高い方法がこの『積立NISA』であると私は考えております。
本日は投資の中でも一番簡単で、手っ取り早く始める事ができ、損をする可能性が他の投資に比べて極めて低い方法である『積立NISA』について記事を書いていきます。
今回の記事を見て積立NISAとは何か、メリットデメリット、たくさんある商品の中から勝てる商品の選び方を全て公開します。
記事の最後には2018年3月から私が実際に始めている積立NISAの実績も公開いたします。
■目次
- 積立Nisaとは
- 積立Nisaのメリット
- 積立Nisaのデメリット
- 負けない為の積立Nisa商品の選び方
- 負けない為の銘柄選定を使った実際の運用実績
- 学資保険と積立NISA投資の比較
【積立NISAとは】
「つみたてNISA(積立NISA)」は、2018年からはじまった少額投資非課税制度の事です。
通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して約20%の税金がかかります。
しかし、積み立てNISAやNISAで投資を行った際には、「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定金額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が非課税になります。つまり、税金がかからなくなる制度なのです。
『積立NISA』は「NISA」と同様に毎年の非課税投資枠から得た利益・分配金にかかる税金はゼロとなりますが、その大きな違いは、非課税投資枠が年間40万円で、投資期間が最長20年という点で異なります。
「NISA」以上に少額から毎月コツコツ、長期での資産形成を目指す方に向いた制度なのです。
学資保険を子供に月数万円かけている人も多いと思います。
私個人の所感としては学資保険を子供に掛けてあげるのであれば、この積み立てNisaを始める事を強くお勧めします。間違った投資先を選択しなければ積み立てNisaの方が返ってくる利率が高くなります。
【積立NISAのメリット】
次に積み立てNisaのメリットについてまとめてみます。
■メリット1:20年間は運用益・分配金が非課税
つみたてNISAは運用益・分配金が最長20年間非課税となります。通常、投資で利益を得た場合、運用益・分配金に対して20.315%の税金がかかりますが、つみたてNISAでは20年間それがかかりません。そのため、本来差し引かれるべき税金分も運用にあてることが可能です。
■メリット2:少額から始められ、自分で積立額を決定可能(400,000円/年未満)
金融機関によって異なりますが、毎月の積立額を少額から投資を始められるのもつみたてNISAの特徴です。毎月1,000円、1万円など、生活に負担をかけない範囲で長期的に資産形成を目指すことができます。
ちなみに私は夫婦で満額積み立てを行っています。
■メリット3:積立型なので「買いのタイミング」に迷わない
前述している様に、つみたてNISAは「積立」の投資方法のみが認められています。買いのタイミングを見極めることは投資のプロでも難しいものであり、必ず勝つ正確なタイミングが分かる人間は存在しません。
しかし、つみたてNISAの場合は設定した間隔で自動的に買い付けるので、買いのタイミングを判断する必要や手間がありません。スタートは早ければ早いほど良いのです。
■メリット4:ドルコスト平均法で運用される平均取得単価を下げる事ができる
ドル・コスト平均法とは、価格が日々変わる金融商品を一度に購入するのではなく、一定額ずつ分けて購入することで、平均買付単価を抑える方法です。
ドルコスト平均法については過去に詳しく記事を書いておりますので是非読んでみてください。
ドルコスト平均法で毎月一定額を積み立てると、価格が高いときには少なく、安いときには多く買い付けるため、毎月一定量(口数)を買う方法よりも、結果的に買付単価を抑えられることになります。
価格が変動する金融商品は、たまたま価格が高いときに一気に購入すると、高値づかみをしてしまう可能性がありますが、積立NISAならその心配も不安もなく初めてから放置しておくだけでOKです。
■メリット5:初心者でも低コストかつ長期的に運用可能
つみたてNISAで購入することができるのは、金融庁が「長期」「積立」「分散」の投資に適していると判断した金融商品(投資信託・ETF※)のみです。
価額の変動によるリスク等は当然あるものの、そうした商品から選ぶことができ、非課税期間が最長20年と長く、低コストから運用可能なつみたてNISAは、投資初心者が始めるには最適な投資方法といえます。
【積立NISAのデメリット】
投資のデメリットという意味では預貯金とは違い、元本は保証されていないため、どの商品でも決済のタイミングによっては元本割れが起きる可能性が当然あります。その点に加えて、つみたてNISAには他の投資商品と比較してどのような点がデメリットでしょうか。
■デメリット1:選べる金融商品が限定的
つみたてNISAで購入できるのは、金融庁の厳しい条件をクリアした投資信託・ETFのみです。例えば、非課税枠の中で国内外の個別株式やREITへの投資を考えたい場合、つみたてNISAではなく一般NISAを選ぶ必要があります。
投資経験の豊富な上級者にとっては投資の醍醐味である銘柄選定に大きな限りがある為物足りないのではないでしょうか。
■デメリット2:損したときに税制上の恩恵を受けられない
つみたてNISAでもし損失が出た場合、通常の投資では認められているように他の運用益と相殺したり(損益通算)、年をまたいで繰越したり(繰越控除)できません。個別株やFXの場合損失繰越が認められている為、その点はご注意ください。
【負けない為の積立NISAの商品の選び方】

積立NISAは投資の中ではリスクが少ない投資法ですが、もちろん選定した銘柄の株価が右肩下がりの銘柄を選ぶと元本に対し損失を被ってしまいます。
銘柄選定が超的に勝つ為の最重要事項であるのです。
その銘柄選定を行うにあたりどの様に銘柄選定を行えば勝率を上げる事ができるか紹介していきます。
■負けない商品の選び方①:株価が右肩上がりもしくは緩やかな上昇傾向のファンドを選ぶ
別の記事でも紹介した通り、当然、このドルコスト平均法を使えば「損をしない」訳ではありません。
投資ですので常に値下がりし続ける商品を選んでしまったり、突如の暴落に損失が増えていく事に怖くなってしまい売却をしてしまうなどの出口戦略の間違いを起こしてしまえば、当然損をします。
下記の表とグラフはあくまで一例ですが、毎月30000円を金融商品Aという商品に投資をして行った際に、金融商品Aが2000円から毎月10から20%づつ常に値下がりをし続けた際の表になります。

この様に下落を続ける商品であれば当然評価損益は-110333という結果になります。ドルコスト平均法を使っても、下落に歯止めが止まらない商材に投資し続けるは当然NGと言う事です。
右肩上がりの経済指標は多く存在します。例えば米国株式指標ダウ平均株価、S&P500指数等がその例になります。右肩上がりの株価を探すのは難しいことではありませんので是非自分で確認してみて下さい。
金融商品の価格の変動により利益損益がどの様に推移するかをシミュレーションした記事を過去に書いておりますので確認してみて下さい。
■負けない商品の選び方②全世界や成長国のインデックスファンドを選ぶ
投資信託には、「インデックスファンド」と「アクティブファンド」の2種類の運用ファンドがあります。
「インデックスファンド」とは、「日経平均株価」や「NYダウ」「S&P500」のような指数(インデックス)と同じ値動きになるように連動する運用方法です。指数に合わせるだけなので、運用コストが安く済む(=私たちが負担する手数料も安い)ことが特徴です。
一方、「アクティブファンド」とは、人知を駆使してインデックス運用より好成績を狙う運用方法です。ファンドマネジャーと呼ばれる人たちが汗水垂らす分だけ運用コストが高い(=私たちが負担する手数料も高い)ことが特徴です。
プロがアクティブ(積極的に)運用を行えば、得られるリターンもきっと高いのではないかと勘違いしてしまう方も多いと思いますが、投資の世界では市場の成長に対して運用益をアウトパフォームする事は、プロでも簡単な事ではありませんし、運に大きく左右する事だと私は考えます。
そして長期的に利益を出し続ける事は言わずもがな難易度が上がってきます。手数料を高く払い、運に任せて短期的に高成長するであろうファンドを選ぶのであれば、市場の指標に合わせたインデックスファンドに投資をしていく事の方が合理的ではないでしょうか。
■負けない商品の選び方③管理費などの手数料が低い出来高の高いファンドを選ぶ
積立NISAには購買手数料は掛からないものの、管理費がかかります。管理費が少なければ少ないほど得られるリターンは増えます。前述した通り、投資の世界では管理費が高いからといって素晴らしいパフォーマンスを残してくれるわけではありません。
多少の管理費の違いも20年も違えば大きく変わってきます。投資で少しでも勝つ為には、多少の手数料にも気にする事が、あなたの勝つ期待値や勝率を引き上げる大きな要因になり得ます。
【負けない為の銘柄選定を使った実際の運用実績】
私も実際に積立NISAを行っており、銘柄選定は上記に記載した方法に則って行いました。ここでは、その投資実績を公開いたします。
■投資先:eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)


■投資開始時期:2020年3月(18ヶ月)
■投資額:33000円/月
■投資額計:594,000円


■運用資産合計: 781,456円
■トータルリターン:+187,456円(31.55%)
この様な結果となっております。
【学資保険と積立NISA投資の比較】

積立NISAであれば上記の様なリターンを数年で生む事もできます。資産形成や貯蓄に対してとても優れていると私は考えます。
資産形成や貯蓄を家庭で検討した際に、良く候補に上がるのが定期預金や学資保険や、貯蓄型の生命保険などではないでしょうか。
これらの場合、20年間以上保険料を支払い20年後に元本の105%程度で返ってくるぐらいの利率です。単純な運用利率で比べた場合、積立NISAの方が大きくリターンを得られる事がわかるでしょうか。
保険会社のビジネスは、学資保険や貯蓄型の生命保険商品も中身を見れば、この様な形でインデックスファンドや債権などの投資商品をドルコスト平均法で運用しており、得られた運用益から、20年後など決められたタイミングで105%程度を保険加入者に返金し利鞘を大きく抜くというのがビジネスモデルです。
定められた期間の途中で解約が起これば元本割れが必ず起き利益が出ますし、巧妙で良く出来たビジネスであるなとつくづく感じます。どれだけ保険会社が儲かるかも今回の記事で少しご理解いただけたのではないでしょうか?
保険にももちろん良い点がありますので、どちらが良いかは人それぞれによるものです。しかしながら、私個人としては積立NISAや積立投資の方がメリットがあると考えています。