【あなたの家計の状態が分かる財務諸表PLとBS】株式投資で割安企業を見つける為の基礎知識

【あなたの家計の状態が分かる財務諸表PLとBS】株式投資で割安企業を見つける為の基礎知識

 企業の財務指標をみる事ができますか?私は株式投資をしないから別に知る必要が無いと思う方もいらっしゃると思います。しかしながら、この財務諸表の考え方は投資をする時だけでなく、生活・政治・経済・ビジネスなど全ての事に共通する考え方です。   

もし仮にあなたが今お金を思う様に貯める事ができていないのであれば、この財務諸表の考え方ができていない事が原因の可能性もあります。

また、この財務指標が見れるかどうかで、会社の状態がどのようになているかを把握する事ができますので、あなたが勤めているもしくは所有している会社や、ご家族が勤めていらっしゃる会社の経営状態や、あなたの家計の見通し等も数字で理解できる様になります。これを学んで是非自分の身近な会社や家庭の経営状態を調べて見て下さい。

 この記事を見るだけで財務諸表や財務分析ができる様になりますし、割安株を見つける為の基礎知識も得る事が可能になります。

■目次

  • 財務諸表とは(財務三表)
  • PLとは
  • BSとは
  • CFとは
  • PLとBSで家計を見る
  • まとめ

【財務諸表とは(財務3表)】
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 財務諸表とは、一般的に決算書といわれる書類のうち、金融商品取引法で上場企業などに作成が義務付けられている書類のことです。

その財務諸表のうち、特に重要な諸表を『損益計算書』『貸借対照表』『キャッシュフロー計算書』を「財務三表」と言います。

 この財務三表から把握する事ができる情報は下記になります。

◆損益計算書→PL

  :一定期間でどれだけ「儲けたか」(Ex1年間・半期等)

◆貸借対照表→BS

  :決算時点の「調達状況」と「資産状況」

◆キャッシュフロー計算書→CF

  :1年間でどれだけ「現金が増減したか」(営業CF、投資CF、財務CF)

これを字で読んだだけでは、損益計算書(PL)と貸借対象表(BS)の違いが分かり難いのでは無いでしょうか。

PLの場合は1年間や半年などのある一定期間で集計したデータの中で、どれだけ儲けたかを計算した決算書です。2021年度のPLであれば、創業2年の企業でも創業100年の企業でも2021年度でどれだけ儲けたかという情報になります。

 対してBSは、事業開始から決算時点までのトータルの「資産状況」と「調達状況」のデータを計算している点です。例えば創業2年のであれば2年分の、創業100年の企業であれば100年分の資産状況と調達状況となるのです。

 この時間軸の違いは重要ですので覚えておく事をお勧めします。

 昔はPLを重視されていましたが、昨今ではBSが重視されています。企業のグローバル化が進んで、M&Aや買収、売却が盛んな為、現時点での資産状況などの企業価値に対しいくらで売買するかにとって最も重要な情報がBSなのです。

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【PLとは】

 財務三表の各諸表をより詳しく見ていきます。

 PL(Profit and Loss statement)とは、損益計算書の事です。

 決算日など、ある時点における「収益(売上)」から、その収益を得るために使った「費用(原価)」を差し引いて、その期間中に企業がどれだけ儲け(利益)が出たのかを表したものです。

 下記画像がPLのお金の流れになります。

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【損益計算書(PL)】

①営業利益:本業による収益ー本業の費用

 売上高の中から材料などの原価を引き、残った金額が売上総利益です。そこから営業費用や総務などの販売管理費を引いたものが営業利益となります。

②経常利益:①営業利益+本業外の収益ー本業外の費用

 例えば本業とは別で不動産を所有していて賃貸収入があったとします。この様な本業ではない売上高の中から本業外の為に支払ったの管理費や維持費などの費用を引き、残った利益を①の営業利益に足して残った利益の事をいいます。

③当期純利益:②経常利益+臨時的な収益ー臨時的な費用ー法人税

 ②から不動産の売却などと言った継続性の無い臨時収入からその費用を引き、そこから法人税を納めて手元に残った利益を当期純利益になります。

【BSとは】

貸借対照表(BS)とは、資産、負債、そして純資産の状況を示した書類です。

 資産とは、お金か、お金になるものです。例えば所有している他社の株式や債権、不動産は資産です。

 負債とは返済義務があり、お金の支出が発生するものや銀行や他人から調達したお金をいいます。

 純資産は自己資本とも呼ばれ、資産から負債を差し引いた純額の自身の資産です。

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【CFとは】

「キャッシュ・フロー」とは、簡単にいうと「お金の流れ」のことです。

 キャッシュフロー計算書(CF)とは会社がどの様にお金を得てどの様に使ったのかをまとめた表の事をいいます。

 CFを用いた場合、PLやBSでは見る事ができない大まかなお金の流れを掴む事ができます。

 CFは企業活動に伴う収入と支出を、営業活動、投資活動、財務活動という企業の活動別に区分して表示する為、その企業がどこに力を注いでいるかを数字で把握する事ができます。

【一般家計で見るPLとBS】

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 これらは株式投資をする際だけでなく、家庭の家計にも当てはめる事ができます。

■PLで見る家計 

 例えば、家計に当てはめて考えた場合、PLが1年の収支になります。

 年収500万円(手取り)に対し、家のローンや車のローン教育費や生活などの支出が400万円だったとします。

 PLで考えると500万円が本業の収入で、家のローンや食費等の1年で支出した費用合計が本業の費用に当たります。

 副業や臨時の収入がない場合、その年に手元に残るのが100万円です。これがPLで言う当期純利益と同意になります。(税金は全て払ったと仮定する)

■BSで見る家計

 上記と同じ人で現在の年収500万円で、

 貯金が500万円・家のローンが3000万円・家の資産価値が1500万円、

 車のローンが200万円、車の資産額が100万円の家庭の場合のBSを考えた場合どうなるでしょうか。内容は下の表になります。

 この場合だと資産に対し負債が多い為、純負債が−1100万円の家庭であると言えます。マイホームを購入した一般的なサラリーマンはこの様な家計の方も少なくないのではないでしょうか。

 この一例のサラリーマンでも、PLがプラスですので、この純負債は年間100万年づつ減らせます。

 例えば、数年経ってローンを予定通り返済していく事ができ、家のローンが残り1000万円、車のローンが100万円、預金が1000万円まで増やす事ができた際をBSで考えてみます。

 その家計のBSは上記表の様に純資産が+1500万円と判断できる様になるのです。この純資産をより増やしていく為には収入を上げて、支出を抑えていく事ができれば純資産をより加速して積み上げる事ができるのです。

【まとめ】

 いかがだったでしょうか。財務諸表と聞いて難しいと思い込んで今まで勉強しなかった人でも、自分の家計に落とし込めば分かりやすく理解できたのではないでしょうか。是非自分の家計をこのPLやBSに当てはめて一度考える事をお勧めします。

 この様にお金の流れが読める様になれば、会社の目利や国の財務状況など様々な事を数値で判断する事ができるようになる為、物事の良し悪しや選択を自分で決定していく事ができるようになります。

 単純にニュースを鵜呑みにするのではなく、データを自分で見て自分で様々な事を見極める様になる事をお勧めします。

 次回はこの財務諸表を使った分析の方法について記事を書いていきますのでお楽しみに。

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 ではまた!

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